けん

ちょっと思い出しただけのけんのレビュー・感想・評価

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.0
監督・脚本 松居大悟(くれなずめ)

昨年末に幕張であったcount down japanに行った時、クリープハイプの一曲目が主題歌の「ナイトオンザプラネット」だったんだ。なんだかいい雰囲気の曲だなぁって聴いてたんだけど、この歌をイメージして、クリープハイプのMVを多く手掛けてきた松居大伍が脚本を書き上げたのが、この映画だ。

松居大伍のMVは、僕は、憂、燦々とか、二十九三十とかエロが好き。

ちなみにナイトオンザプラネットは、ジム・ジャームッシュのタクシードライバーが主人公の映画なんだけど、尾崎世界観がこの映画のファンでこの主題歌も映画から着想した曲なんだそうだ。

この映画は、特に何か起こる訳でもないんだ。
でも見終わった後に、甘酸っぱい切なさみたいな感情が溢れてくる。

伊藤沙莉と池松壮亮のエモい恋愛模様が描かれていくんだけど、誰にでもきっと過去の自分の恋愛にオーバーラップしてしまうシーンが1つや2つあると思う。

それが、別れがきてしまった恋愛であれば、ちょっと思い出しちゃって、なおさら感情が込み上げてくるものがあるんじゃないかな?

インパクトのあるストーリーじゃなくても、何故だかずーっと記憶の片隅に残っていて、思い出すとじーんと来る、そんな映画です。
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