このレビューはネタバレを含みます
別れ。彼にもうちょっと時間をあげたらいいのに。頼ってあげて、彼女の言葉を受け止めたらいいのに。
客観的に見たら簡単に思えることも、当事者になったらなんだかうまくいかない。歯痒いけれど、思い当たる節がある。
次の誕生日にはプロポーズしようかな、と言われて嬉しくて仕方ない葉の顔。
閉園後の水族館。
自分より豪華なプレゼントをあげる女の子を見て悔しくて尻込みして渡すのを辞めたり。
タクシーでの告白。
劇場での出会い。最悪の誕生日。
ひとつひとつがリアルで、ああこんなことあったな、と誰もが思ってしまいそうなシーンばかり。愛おしくて、切ない。
最後の二人の瞳には涙が浮かぶけれど、前を向いている。振り返って取り戻そうとはしない。
ちょっと思い出しただけ。