タイトル通り、主人公（若しくは元カレ）の誕生日の1日だけ、その日にあったことを描いている映画。
その1日しか描かれないから、池松壮亮が足を怪我した場面だったりは一切無くて、淡々と6年分の7月26日だけが映される。
ドラマチックなことは起きない（描かれない）けど、それが2人の関係性の変化だけに集中できて良かった。
ラブラブな時は気持ちを言葉にしなくても、相手の考えを確認しなくても、いつまでも2人の世界は続くと思える。
それが不測の事態（本作だと足の怪我）をきっかけに、修復不可能なほど歯車がズレて関係が終わる。
そんな現実でもよくある事を、1日だけ遡ることで終わりから始まりまでを見せてくれる。
物語の見守り役として、場面場面で尾崎世界観が2人に絡んでくるのだけど、そこはちょっとノイズに感じたかな。
彼にセリフが無かったら、2人の7月26日に「ちょっと思い出しただけ」に集中できたのかも。
