Ayaka

私は貝になりたいのAyakaのレビュー・感想・評価

私は貝になりたい(2008年製作の映画)
3.5
不条理 無常

観終わった後に、ふと思い浮かんだ言葉。戦争とは不条理で、人生は無常である。ラストシーンでタイトルの意味を理解した時には辛すぎて、そう思わざるを得えない日本の歴史を観た映画だった。鑑賞後は、「私は貝になりたい」というタイトルの意味を、改めて重く思います。

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戦時中、理髪店を営む主人公に赤紙が届き徴兵されてしまう。無事戦争から帰還するも、C級戦犯として有罪になり処刑されるまでを描いた映画。

戦犯:戦争犯罪人の略。
A級:「戦争指導者」をさし、東京市谷の旧陸軍士官学校に設置された極東国際軍事裁判所で裁かれた。
B級:軍の上級指揮官を対象に、残虐行為や捕虜虐待などを指揮、命令し、あるいは部下がこれらの行為を行うことを防止しなかったがために罪に問われている。
C級:これらの行為を直接行ったことについての罪が問われた。
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久々に演技をする中居くんを観た。中居くんを通して、家族愛から狂気、絶望、そして悲哀、リアルに描かれていたように感じる。最後、絞首台を上り綱を見る表情、そしてあまりにもあっけなさすぎて、感情だけが置いてけぼりになったようだった。


舞台となっていた断崖に既視感があり、鑑賞後調べてみたが、やはり西ノ島の摩天楼。言葉にならないような絶景で、地球を、命を感じた、忘れもしない思い出の場所。他にもドラマや映画の舞台になっているよう。「ラーゲリより愛を込めて」も観ねば!


”せめて生まれ代わることが出来るのなら、いいえ、お父さんは生れ代わっても、もう人間になんかなりたくありません。
…..
どうしても生まれ代わらなければならないのなら、私は貝になりたい。”
Ayaka

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