そんなところに
そんなもん入れたらダメだって!
ダメだよ!あーーーー!
とある上流階級の三姉妹のお話。
病床に伏せる次女アグネスを中心に
繰り広げられる性と苦しみの世界。
これで計6作のベルイマン作品を見たけど
これが一番むつかしかった。
なんのこっちゃ全然わからないんだ。
でも、なぜか見入ってしまうんだ。
なんて監督だ!(小峠風に)
この映画は「赤」です。
最初から最後まで「赤」です。
しばらく視界から「赤」が消えません。
「赤」なんですよ。
病床に伏せるのは次女アグネス。
それを見守るのは長女カーリンと三女マリア。
(長女と三女は「仮面/ペルソナ」の二人だ!)
そしてアグネスの召し使いアンナ。
この人たちは一見
病気のアグネスを看病してるようにみえるけど
本当のところは一体…?
表と裏が
建前と本音が激しそうな三姉妹。
そして狂おしいほど性に夢中。
マリア以外はおば様なので
性に苦しまれるとなんだか悲しくなるんだけど
それも計算のうちなのでしょうか。
アグネスの苦しむ演技が一級品。
こっちまで苦しくなる…。
終始、緊張感がある。
あんなところにいたら息がつまりそう。
みんな何かを抑えつけてる。
これが上流階級なら、僕は上流階級にはなりたくない。
なれないけど。
今まで見たなかで
一番しんどいベルイマン作品。
でも初のカラーだった。
これがベルイマンのカラーなのね。
彼の色使いに驚いた。