「玉石混交」と言いながら掘っても掘っても石しか見つからないアリ地獄のようなサメ映画界で、またもや見つけてしまいましたよ「玉」ってやつを
あのコンマビジョンですら配給を拒否したというだけで一体どんな恐ろしいものが映っているのかと不安になりますよね？
もちろん常識で考えればハズレです
余りにもあんまりな画質、適当に挿入されたBGM、シーンにそぐわない効果音、しかも出演しているのは全員が監督の友人や家族というのですから実質ホームビデオでしょう
冒頭で監督自らが「この作品は玄人向けだよ」と言っていましたが、一騎当千の古強者でもなければ耐えられそうにありません
しかしこの作品の素晴らしいところはこんなものではありません
時間がない、金がないなら頭を使えばよいのです
誰もが捨ててしまうような食材でもじっくり丁寧に調理をすれば舌鼓を打つ料理になるように、どんなに酷い材料であっても創意工夫と愛情があればこんなにも上等な映画になるのです、これを「作品」と呼ばずに何と呼ぶのか？
・サメの身体に足が生えたはんぺんとも称されるサメ男、多分布と紙でできています
・サメ男に襲われた人が唐突に人形になったり、引きずり出された内臓が紙製
・サイフを餌に人間をおびき出そうとするサメ男
・コック帽子にエプロン姿で人の切り身を皿に乗せ箸で食べるサメ男
・サメ男を退治するために入念な準備を欠かさないハンター、そこにダンボルギーニで乱入するサメ男
・それを聞いて「サメの音だわ！」と叫びスローモーションで駆け寄ってくる金髪巨乳美？女
・一度は敗れたものの科学者の手によって強化され復活したサメ男に対抗すべく、電卓にパスワードを打ち込んで武器庫のカギを開けるハンター
・チェーンソーを振り回し、森の中で『美しき青きドナウ』をバックミュージックに男をバックで犯すサメ男
・チェーンソーへの対抗手段、落ちていた太い木の枝
・サメ男退治の最終兵器、「対戦車ライフル」
・牛
どうですか？すごいでしょう？すごいんです
なぜこんな素晴らしい作品がニコ生でしか見られないのか？DVDはまだか？BDは？
これは…サメ映画四天王の候補になりますね…
