エイデン

えっ?サメ男のエイデンのレビュー・感想・評価

えっ?サメ男(2012年製作の映画)
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“トボコフ研究所”でマッドサイエンティストによって生み出された、サメの身体で二足歩行するモンスター“サメ男”が何処かへと逃げ出してしまう
その後 湖畔をランニングしていた男性が、倒れていたドッグタグを付けた奇妙な生物を発見
警察に通報しようとするも、その生物の正体はサメ男で、男性はあっという間に餌食となってしまう
その頃、その男性の友人達5人がパーティーを兼ねてキャンプ場へとやって来るが、何故か男性と連絡が付かず夜になる
するとそこへサメ男が襲来し、彼らを次々と血祭りに上げていく
姉と共にその惨劇を生き延びた少女は、その様子を撮影した動画を警察に見せるも、無能な刑事は、犯人は着ぐるみを着てサメで武装しているのだと取り合ってもらえない
少女は現場からドッグタグを発見し、自分達を襲ったモンスターとトボコフ研究所との関係を推理
取材と称して研究所を訪れた少女は、研究員達からサメ男の存在を知る
無責任にもサメ男を放置する腹づもりだった研究員達だったが、そこへニュースでサメ男の存在を知ったハンター ブルが登場
研究員達と、報酬と引き換えに生け捕りにすると約束したブルと、その危険性を訴える少女は、協力してサメ男へと立ち向かうこととなるが・・・



圧倒的な低予算ボディのサメ男が暴れ回る狂気のスウェーデン産サメ映画

日本のサメ映画ファンに魔の手(救いの手の誤字)を差し伸べてきたコンマビジョンの手に余ったという逸話で話題になった
そんな怪作を中野ダンキチ氏やサメ映画ルーキー氏ら、サメ映画界の星が協力して日本に持ち込んだという作品
この辺だけでも狂った神話のようだ

そんな背景から、国内ではオンデマンド配信はおろかDVDの販売すら無く、イベント的に上映される祭にしかお目に掛かることはできないという、奇しくも伝説級の存在となっている

個人的には想像よりもチープながら、想像よりも面白い
チープさとしては自主製作映画レベル
肝心のサメ男はさておいても、音声のボリュームが変わったり無音が出来てしまったりと、そもそも編集自体が大雑把なため、下手したらその辺の大学の映画サークルの作品の方が作りとしては丁寧かもしれない

一方で、そうしたチープさをしっかり自覚しながら好き勝手やってやろう精神には溢れてるので好印象
特に理由もなくサメ男が出て、何か知らんが強いハンターが戦う!
空きすぎな行間を読むでもなく丸無視し、面白ければ何してもいいだろという精神が潔すぎる
サメ男も何故かチェーンソーを振り回し、食事には箸を使い、車も操る

そんなブッ飛びすぎた自由さに後押しされているので、ストーリーもへったくれも無いけど、もう理屈や条理を超えた楽しさがそこにある
前述の通り鑑賞の難易度がバカ高いのが難点ではあるけれど、機会があるなら試してほしい作品
面白ければ何してもいいんだよ
エイデン

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