今まで観たどの映像作品よりもダントツで＂死を感じる＂作品。ADHDと診断された天才クライマーのドキュメンタリー。彼が挑むのは足の踏み場なんてない世界有数の断崖絶壁の岩壁や凍った滝。それを安全装置や命綱もつけず、たった1人で登るフリーソロという無謀な登山スタイルを彼は好み、貫く。一歩まちがえれば確実な死。「（登山は僕にとって）単に気楽な娯楽みたいなものかな」＜岩壁をすいすい登る美しい姿をみると、この愚鈍で素朴な青年が芸を窮めた匠だと分かる＞という彼のセリフやナレーションから伺えるように、私たちとはそもそもみてる世界や持ってる感覚がまったく違う。携帯も車も家も持たず、SNSもしていない。名声をも求めない彼の性格から世間的な知名度はほぼ皆無のクライマー🧗マーク・アンドレ・ルクレール当時23才の2年間の貴重な映像というだけでも、みる価値はあるのではないでしょうか？
まだまだ視聴数が少ない作品なのでみていないひとには事前にあらすじや作品について調べることなく観てほしいですが、色んな意味でショックが大きいので要注意。
余談ですがSNSをしていない無名な彼をアウトドアブランドであるアークテリクスのシニアマネージャーが発掘し、スポンサー契約を結び、試写会もアークテリクス主催だったそう。そんなんかっこよすぎるやん…
