アウシュビッツを生還したおとこ。
アウシュビッツを生き抜くために、いくつかの選択をしてきたおとこ。
アウシュビッツ収容所への収監という悲劇のなかで、望まぬ選択を迫られる。
ハリーの収容所時代の肉体と、アメリカ生活での肉体の差がすごい。
同じ俳優とは思えない。
ナチスの将校は、「やりたくてやってるわけじゃない。そういう時代だからだ。」(たぶん違う)というニュアンスのことを言っていた。
いち人間の考えは、生きている時代や環境によっていともたやすく感化されるのだろう。
アウシュビッツ収監自体が大変な悲劇であるにも関わらず、そこからの生還は、自身の選択の結果として、自らを責めるハリー。
自分が生き抜くための選択は、仲間の死と表裏一体。
これが、作られた物語ではなく、実話だということに驚愕する。
生きることは残酷なことなのかもしれない。