マルケス

アウシュヴィッツの生還者のマルケスのレビュー・感想・評価

アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)
3.5
人並みの感受性と想像力しか持ち合わせていないけれど、こういう作品を観た後は、ただ辛い。いっそ感受性なんかなくて何も感じなければ楽かな、と思えるほど。

ハリーが友を抱いて唱えるカディシュにじっと聞き入った(ここがクライマックス)。ユダヤ教を信じるが故に殺されてしまうのに、それでも最期まで信じる信仰の力ってなんだろうと考えてた。

生涯トラウマに苦しみ、レアへの思いを抱き続けたハリー。監督がより描きたかったのはこの戦後の人生だが、収容所パートが強烈だっただけに、後半は物足りなさが残った。

推しの俳優ベン・フォスターが20kg以上の体重増減に挑んでの熱演。
実話ならではの重みはあったが、こじんまりと纏めたように感じられるのが惜しい。
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