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私は白鳥のkyokoのレビュー・感想・評価

私は白鳥(2021年製作の映画)
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こういうのって、眠れない夜にテレビつけたらなにやら白鳥とおじさんが映ってて、毎年富山に飛来する白鳥の個体を瞬時に見分けるおじさんとそれについていけてないスタッフとの会話にゲラゲラ笑いつつ、トラックの荷台に積まれた米袋の数に若干の狂気を滲ませるおじさんと白鳥あるいはおじさんと猫から目が離せなくなって最後まで観ちゃったよーみたいなやつだと思うの。ひとりぼっちの傷ついた白鳥に独り身の自分を投影しながら世話をつづけるおじさん、心の隙間が白鳥の形をしている自分は白鳥そのものなのだと言い切るおじさん、生きてるだけで丸儲けと言いつつ幸せそうな家族連れやカップルは見ないようにしてるとか言っちゃうおじさんに切なくなって、おじさんに幸あれ、白鳥と猫のガーちゃんの長寿とともに…そう願いながらようやく眠りにつく、これはそういう類いのもので、東京キー局の資本力で天海祐希にナレーションやらせたり、ひゅーいに主題歌を作らせるのはなんか違う。ていうか、エンディングで歌い上げるひゅーいの声がデカすぎて耳キーンってなったわ。

カメラが上手なおじさんで良かったね。
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