フラっと入った喫茶店のコーヒーが美味しくて残りの1日がちょっと幸せ…みたいな気持ちになれた。
週末にあまり期待せずに観たせいもあってとっても良かった。
かの48人組のことはあまり知らないけど、透明感のある容姿で気になっていた矢先にチャランポランタンとコラボした辺りから好感度アップな松井玲奈さんと、癖と旨み増し増しの金城武感のすごい中島歩さんの淡い恋の物語。
生まれながらに顔に大きなアザをもつアイコとそんなアザと向き合っているかのようなアイコの個性、魅力に愛情あるいは作品性を見出した映画監督飛坂のひとときの恋を描いた物語。
恋心を抱きながらも作品のモチーフとなっていくことの女性としての覚悟。愛情を感じつつも己の野心や成功のために恋心と商行為の狭間で揺らめく男性の心の葛藤などなど。
結局、自分にはあいかわらずの中島歩さんのダメ男子っぷりがご馳走だったのだけれど、よだかのよるを取沙汰してのアイコのアザとのメタファーは思いがけない拾い物をしたような幸福感があった。
一生の十字架と思って背負ってきたものから図らずも解き放たれる無力感とか未練とかは川上未映子さんのヘヴンも想起したりして。
他者と本人の価値観や捉え方のミスマッチ。慮ることの残酷さなど。
個人のアイデンティティの捉え方はさまざまだと実感させられた。
中島歩さんやばいなぁ。
「愛なのに」とある意味同じぐらいにビッチだった
やっぱ好きな俳優さん。