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ザ・ドーターのMALPASOのレビュー・感想・評価

ザ・ドーター(2021年製作の映画)
3.7
映画『ザ・ドーター』
@東京国際映画祭
スペイン

傑作。

少年少女の構成施設で妊娠した少女。施設で働く教師とその妻は彼女の出産を助けるといい、少女を脱走させる。山の上の家で、表向き行方不明になった少女と夫婦の共同生活が始まるが・・・。

心理サスペンス。面白かった!
社会では善人が叶わない思いを実現するための闇。長回しのシーンが緊張感を生む。ありがちな脅かしの演出を使わないあたりも好き。
舞台となる崖の上に建つ家が映画の舞台としてぴったり。雪の使い方、ラストのこれでもかの犬の展開までいい!

娯楽要素いっぱい。スティーブン・キングにも負けないお話。

監督はスペインのマヌエル・マルティン・クエンカ。監督の過去作を観てみよう!
雪の台詞が小津安二郎監督へのオマージュだったとは。
主人公の少女のグレーのセーターがジャンヌ・ダルクの甲冑のように見える。立ち向かうシーンで意図的な演出なのか知りたい。
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