TaiRa

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のTaiRaのレビュー・感想・評価

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実質『THE ORIGIN』のスピンオフだけど、ガンダム初心者でも楽しめると思う。

アニメ史上一番有名な「捨て回」を満を持してリメイクってのがお祭り感がある。奇祭だけど。『THE ORIGIN』に触れてないので若干違和感あったが慣れた。安彦良和にとっては継子みたいなエピソードだけど、ちゃんと作り直すのが愛がある。当時の作画崩壊もデザインに取り込んでて律儀。『機動戦士ガンダム』における「戦争と子供」ってサブテキストに立ち返る上で、何だかんだ一番ぴったりな話だし、安彦良和が最後(?)にやりたがったのも分かる。時代劇に基づいたMSチャンバラの演出も良い。戦闘場面は外連味があってちゃんとカッコいい。あとMSが殺人兵器である面も強調してて怖い。あくまで戦争ドラマっていう意図。作劇で上手く行っってないとこもあって、特に灯台って何の意味もないよね。アムロが子供たちの信頼を得るきっかけがパイプ修理になってるので、そこを電力復旧にしても良いのでは。生活を描写する上で水道ってディティールも描きたかったんだろうけど、あの灯台が意味ありげに振られてるのに意味なかったのは拍子抜け。火口縁に立つガンダムを照らす為だけだったらもっと何てことないように振っておけば洒落てたのに。てか、ドアンってシャアと並ぶくらい強い奴だったんだね。それが一番驚いた。
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