君を愛したひとりの僕へのTKのネタバレレビュー・内容・結末

僕愛とは選んだ親が違うだけでストーリーもキャラクターの性格もヒロインも行動目的も全てが大きく変化しており、比較して観ても面白かったが、何より主人公とヒロインの性格やストーリー全体を通しての目的などが全体的に一貫しており圧倒的に面白さが段違いだった。
特に栞というヒロインの存在が圧倒的に作品の面白さに拍車をかけており、同時に観ていて気持ちの良いキャラクターも多い。僕愛の方のヒロインはこちらでは研究仲間となっており、個性の強い一人の人間として魅力的になっている。
問題点としては、僕愛のシーンを回想するシーンが無駄に長く、突然音楽が流れるので編集を間違えたのかと勘違いしてしまうほど酷いシーンになっていた事が挙げられる。
どちらを先に観るかで印象の変化する二本で一本の映画なので、こちらを先に見ることを想定していたのかと思うくらいの印象の違いがあったが、先に僕愛を観ていたことで和音が暦を好きであるという事と、物語の着地点が分かっていたので結果としては良かった。
僕愛の冒頭の「迎えに来てくれたの？」という言葉の意味が分かったシーンではとても感動出来た。
お互いに世界から消滅する事で初めてひとつになれる二人が愛おしく、たまらなく感じた。