まだ昨晩のアルコールが抜け切らない重い身体をゆっくりと起こしたとき、彼女の記憶はどこにも結びつかなかった。ただわかったこと、それは窓の外に見える景色がたぶん東京ではないこと。部屋の中に見知らぬ男性が寝ていること。さらに言うと、” おじさん” な気がするということ。酒に呑まれ記憶を無くし、陽月はなぜか「桐生」に来てしまっていた。どこのだれかも知らない” おじさん” と。そんな、見知らぬ場所で見知らぬ人と過ごした、“ただの” 夏の日の話。
東京生まれ東京育ちの絵里は、ストレスが溜まる都会での生活を抜け出して、地方の水辺の街でヴァカンスを過ごすことに。亡くなった祖母の古民家で暮らす 1 週間の中で、絵里はその街で生きている人々…
>>続きを読む昨年のムーラボで「KILLER TUNE RADIO」を発表した柴野太朗が町あかりとのタッグで送る後ろ向き&内回りなワンナイト・ストーリー。
自分を不完全な存在だと思い込み、自信を持てないまま社会生活を送るひとりのトランス女性が新たな一歩を踏み出そうとする――。そんなささやかな瞬間の物語を、詩人・文月悠光の詩を原案として、ゲイ老…
>>続きを読む小沼真実(門脇麦)は、高校の頃から5年間引きこもりとなり、自分の部屋で好きな漫画やイラストをひたすら正確に模写することで現実逃避をしていた。父の英輔(マキタスポーツ)と母の美佳(YOU)は…
>>続きを読む会社からリストラされるなど人生踏んだり蹴ったりの青年・タカシは、たまたま公園で出会った男からキャッチボール屋の仕事を任される。彼の下にやって来るのは、元甲子園球児やOL、お喋りな借金取りな…
>>続きを読む京都生まれ、京都育ちの 17 歳、赤田孝豊。高校 2 年生である彼は、思春期ならではの同級生との別れや喧嘩、そして幼馴染の少女との初恋を経験する。日常と非日常、夢と現実――古都・京都の街並…
>>続きを読む建築会社の契約社員として働く櫻川優子は、通称「5年ルール」が原因で正社員になる前に雇い止めを宣告される。優子はかつて諦めた教員になる夢を叶えるべく、24歳にして大学進学に向けて突っ走り始め…
>>続きを読む40歳を前にして独身の純子はお節介な叔母からお見合いを勧められるがあまりリアリティが感じられない。そんな彼女の元にある日、一枚の紙飛行機が飛んでくる。その紙を開いてみると男性の欄だけが埋め…
>>続きを読む