今年ベスト級かもしれない…
ダブリン映画祭でディスカバリー賞を受賞、アイルランド映画賞でも作品賞にノミネートされたホラー映画。
主役は優等生の女の子で、その母は精神的に病んでいた。ある日突然母が姿を消した。そしていつの間にか戻ってきたが、様子がおかしい。母は本当の母なのか…?
ジャケ写とは裏腹によく出来たアート系ホラーだった。編集がとにかく上手い。繋ぎ方が更に恐怖を煽り、伏線も適度に回収されていく。
また、引きの画が多く、少女の恐怖をよく表している。
アイルランドに伝わる「取り替え子」の伝説を踏まえ、一級品のホラーに仕上げている。詳しくはこちら↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%96%E3%82%8A%E6%9B%BF%E3%81%88%E5%AD%90
憂鬱で淡々としているため、ジャケ写で騙される人は多そう。不穏な空気感を醸し出す撮影もまた素晴らしい。
もちろん民俗ホラーと言えないこともないが、うつ状態の母と思春期の娘の家族ドラマのメタファーともとれる。
最後戻ってきた母は本当の母なのか?明示されない分余韻が残る。
好みは分かれると思うが、『レリック-遺物-』といったホラーが好きなら堪らない一本だと思う。
個人的には今年のホラーで一番好きだった。年間ベストにも入ってきそうなホラー映画だった。