Fuchr

ユー・アー・ノット・マイ・マザーのFuchrのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

人間の魂が弱まる時、精霊(=自然的な存在)に憑依されるのは凡ゆる文化や歴史で語られている。
確かにその通りかもしれない。
極限まで弱った時、我々の本性(自然的なもの)が出やすい。
取り憑かれた母親が秋か冬の凍える川を喜んで泳いでいたのも、人工的な環境で育った我々からは想像できない、自然的、本能的に近い感覚を持っているのもそうだな。
友人も、昔に母が川で死んだと言っていたのも同じ経緯だろうか。
肉体を燃やす、又は草で作る御守りを燃やす事で、悪霊を祓えるのは、呪術的なものだろうか。
数々の芸術、映画、本で、目で見える世界を超えた存在がいる事をこんなにも表現されていることから、
本当にその存在が確かなものだと信じている根拠があるのだろう。
人工物に囲まれた我々には、ファンタジーにしか見えない作品にも、人間にとって大事なことが詰められている気がしてやまない。
世界は賢者で溢れている。
Fuchr

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