茶飲友達のしんこのネタバレレビュー・内容・結末

自殺しようとする常連客の境遇に自分を重ね合わせ見殺しにしてしまう心情は理解できたとしても、警察に摘発されるとなったとたん急に今までとは別人のような態度でマナを責める松子ってどんな人なんだよと思いました。その松子に、寂しい老人を騙して違法行為をさせている自覚はあるはずなのに本当にファミリーになったつもりでいたかのようにショックを受けるマナもやっぱり病んでます。そしてあれだけ過去風俗で働いていたことを許さなかった母親が犯罪者になった娘には会いに来て「家族でしょ」などとのたまうのも理解不能でした。他者はおろか家族ですら繋がることが難しくなった社会で孤独や貧困に苦しみながら生きていると、みんなおかしくなっちゃうのかもしれません。
ラストの渡辺哲がうなだれる姿を見て、一人で老いていくことってこんなにも辛すぎるのかと不安になってきました。一人取り残される可能性も考えて、マジのほうの茶飲友達を作るべく今更のように人見知りを直したいと思うイソジです。