高齢者売春クラブ。 有りそうで無さそうな、無さそうだけど有りそうな。
今や人生100年時代、高齢者の孤独、タブー視されそうな性。 でも映画の中で描かれていたのは、“生きづらさ”と“家族”だったように思う。
寂しさや孤独をお金で解決する事。
人の温もりや優しさを求める事は誰にも責められない。 高齢者にとっては、癒しとか死生観とか生き甲斐とか。 居場所や自分の価値。 誰かの役に立てること、喜んでもらえること。
売る方も買う方もどこか救われる部分もあった様に思えた。
実際、高齢者の女性たちがすごくイキイキと綺麗に見えた。
が、法治国家である以上、お互い合意していようが救いになろうが やはりそれは犯罪なのだ。
そして家族とは。 心の拠り所なのか、呪縛でしかないのか。 疑似家族は理想的ではあったけど脆くて簡単に壊れてしまった。
切りたくても切れない疎んでいた本当の家族。 家族の真価を問う様な作品でもあった。
それにしても喫茶店などでお話しをする煎茶コースと、それ以上の玉露コース、茶飲友達(ティー・フレンド)とは上手いネーミング。
医療の進歩で元気な高齢者が増えるのは喜ばしい事だけど、この映画で描かれたことは、身近に感じる日がいつか必ず来るのだと思った。
美白スミガキのCMを見る度に岡本玲上手かったなぁと思い出してる。
これは観て良かった。