「ファミリー」だからね。
という言葉が、台詞中何度も出てくる度に、いつ壊れるかな？と思ってたら、やっぱり崩壊は避けられず。
自分の体験でも「もう俺ら私たちは家族だからな！」とかいう集団こそ、めちゃくちゃ脆い絆だし、身勝手極まりない思想の持ち主ばかりだった。
この孤独な世界で、確かに人は1人では生きていけないんだけど、結局ひとりなんだよな。
弱者同士は助け合わない。
相手を引き摺りおろして、潰し合うだけ。
という言葉を、某漫画家の経験談的なエッセイで読んだことがある。
社会的弱者同士が身を寄せ合って、表面上では仲良く、良いように回っているんだけど、結局それって借金の前借りみたいな感じで、いつかは負債に追われて、ちゃんと回収されてしまうことからは逃げられない。
最後の、家族って何？
って台詞は観客が生まれた環境や生きてる環境で受け取り方が変わりそう。
感動的にも、呪い的にも見えるシーンだった。
とにかく最後に走り去ったあの女の子だけが、残りの希望かも。
綺麗事だけじゃ生きていけない。
彼女が善悪の先まで、走り抜けたらいいと思った。
