Kun

猫は逃げたのKunのレビュー・感想・評価

猫は逃げた(2021年製作の映画)
4.0
丁寧に、丁寧に人-間(-猫)のずれを描いて進めつつ、クライマックスの全員大集合の修羅場で「仕上げ」にかかる。そしてこれまでのずれが嘘かのような仲睦まじい4人の集合写真でfin。黄金期のバルセロナの攻撃はよく「真綿で相手の首を絞めてゆく(小気味よくパスを回し相手の陣形をずらす(相手は正しいポジションを取り直そうとストップ&ゴーを繰り返す)ことで疲労を誘い、終盤で一気にギアチェンジしてゴールに迫る。まるで小さなヒビができても都度補修することでメンテナンスしていたダムが突然の大雨によりヒビに巨大な力が加わって大崩壊し、貯め込んだ水な濁流となって一気に流れ出す、そんな感覚。)」と形容されたが、それに近いものを感じる。結末は最初からわかっている、けどわかっていてもやめられない(止められない)。
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