面白かったです。
アニメという媒体では、何を表現すべきなのか。
いつも感じます。このアニメはアニメでしか描けない内容でした。
実写では、残念ながら学芸会にしにかならない。ほぼCGで全く面白くなかったでしょう。
しかしながら、美麗なアニメーションで団地が海に浮かんでいるシーンはとっても良かった！
夕陽や朝陽は、印象画のように感動的だった。実際の映像をデジタル的に見せられるより人間が感じた、人間の脳みそで咀嚼されて吐き出されるビジョンこそ、「絵」の持つチカラでそれはやはり人間にしかできない。美麗で辻褄が合っているものは「絵」ではなく「画像」に過ぎないもののはず。
キャラクターが眩しい光に目を眩ますシーンはシンクロしたような感覚があった。すごく新鮮だった。
子役に、この物語はなかなか表現できないだろうなとも思った。これがアニメーション映像のパワーだなあと改めて思った。
怪我については、このくらいはあるだろうと思う。よく山に行って遭難だのするヒトが多いワケだが、ちゃんと怪我だのなんだのを描かない映像作品が多すぎるからだ。ヒトの想像力は、意外にも乏しくてそういった経験がなければ危険だと思いもつかないものだ。
コンクリートで引っ掻けば血は当たり前にでる。鉄筋なんてかなり危険だ。ちゃんと描いてるから危ないんだって理解できる。最近のアニメでは本当に蔑ろにされている部分を真剣に描いているから新鮮かつ印象的だった。
（途中、骨折レベルの事故もあったし、ワイヤーに対する危険さはすこしフィクションだったように感じたが…素手で触れるシロモノじゃない）
ただ、ぼろぼろ泣きました。
子供の純粋さって、すこし気恥ずかしくなりますがとても可愛らしく感じます。
みんな思春期に入るか入らないくらいで、素直になれないけどまだまだピカピカしたココロがあってそれをぶつけ合うシーンはとっても感動しちゃいました。
まだオトコだとかオンナとかが無くてヒトとしてぶつかり合える唯一の時期に照準しているところはよかった。
これが、高校生以上になるとオトコとオンナなモノガタリになった大変なことになるわけで…
オトナは碌でもないヤツらだと自戒を込めて感じた…
大人とは、分かっているフリをして子供以上に感情丸出しで、素直にもなれず固執して勝手に死んだり、殺したり…
マタンゴをみてください！！
