エイデン

聖闘士星矢 The Beginningのエイデンのレビュー・感想・評価

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)
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はるか昔
人類が敵対する神々によって脅かされる中、 知恵と戦いの女神アテナと彼女を守る“聖闘士(セイント)”が人類を守るため壮絶な戦いを繰り広げ命を落とす
それから時を経て、アテナは人間の少女に転生
その命を狙う神々に襲われた少女は、“黄金聖闘士(ゴールドセイント)”に命懸けで救われるのだった
そして現在
幼い頃 唯一の肉親である姉を何者かにさらわれ、天涯孤独の身として成長した青年 星矢は、地下格闘場で戦う日々を過ごしていた
そんなある日、星矢は地下格闘場のチャンピオンであるカシオスと対峙したた星矢だったが追い詰められてしまう
すると身体から不思議なエネルギーが溢れカシオスを吹き飛ばしてしまった星矢は、試合を放棄して会場から逃げ出すのだった
実は星矢は、以前 姉の持っていたペガサスの紋章が書かれたペンダントを触った際にも同じような現象が起きていたのだ
その際は直後に姉が謎の集団にさらわれてしまったため、星矢にとってこの力は因縁めいたものだった
それからすぐ、星矢の目の前にアルマンと名乗る男が現れる
アルマンは星矢の力を“小宇宙(コスモ)”と呼び、その力で人間に転生した女神アテナを守る聖闘士となることが使命だと言う
困惑する星矢だったが、そこへアルマンの元妻グラードが放った私兵達が出現
彼らの狙いは小宇宙を秘めた自身だと知り、命の危機を感じた星矢は、アルマンに着いて行くことに
逃亡劇の末、アルマンの部下が捕らえられてしまうも、彼の執事マイロックの助力もあり星矢は窮地を脱する
やがてアルマンの屋敷へとやって来た星矢は、そこで彼の娘シエナと出会う
彼女こそ黄金聖闘士が守り抜き、女神アテナの転生した存在だった
にわかには信じられない星矢だったが、シエナが凄まじい小宇宙を秘めており、その力と自身の運命に苦しんでいる様子を目の当たりにする
アルマンからも星矢の姉を連れ去ったのがアテナを殺そうとしているグラードであると明かされ、あのペガサスのペンダントを手渡されるのだった
そして星矢はアテナの聖闘士となることを決意し、“白銀聖闘士”マリンとの修行に赴くことに
一方 グラードと腹心の部下ネロは、星矢への復讐を誓うカシオスを配下に加え、シエナの元へと迫って来ていた



車田正美原作の『聖闘士星矢』を実写化したアクション映画

海外でも人気な漫画原作ということもあって力を入れたことを感じさせる作品
ただ古い作品であることもあって、同時に大幅なストーリーの改変も目立つ

とはいえ原作の持ち味であるアクションやギリシャ神話モチーフが息づくファンタジックな世界観は健在
修行の末に“聖衣(クロス)”を身に付ける展開などは割と忠実で、全体通して熱心なファンが製作陣にいることを想像させてくれる
また大幅な改変はMCUはじめとした昨今のヒーロー映画を意識しているような感覚もあり、タイトル通り星矢のオリジンが丁寧に描かれている

その丁寧さは人によっては長いと思うレベルかもしれないというのはあり、個人的な印象としても一昔前のヒーロー映画のテンポ感を感じる
一方で純粋な格闘ベースの中盤までのアクションも良いし、終盤の聖闘士同士のド派手なアクションも爆発力があって良い
主演に抜擢された新田真剣佑も想像以上に画になってて良かった

良くも悪くも愚直な映像化で、個人的には小宇宙は中火くらいの燃え方ではあるけど好き
過去大爆死した漫画のハリウッド実写化作品群の死は無駄では無かったことは感じさせてくれるかな
続編構想も視野に入れているような内容なので応援したい
観ましょう
エイデン

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