けーはち

聖闘士星矢 The Beginningのけーはちのレビュー・感想・評価

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)
3.0
80年代黄金期ジャンプ漫画実写化。星矢の聖闘士としての覚醒までに焦点を当てる。DBの実写版よりはハリウッドの原作愛を感じるが、如何せんギリシャ神話が下地の熱く耽美なファンタジーバトルの壮大さは手に余るのか、女神の力を持つ娘アテナの両親が彼女の力を巡って相争う夫婦喧嘩を軸に人間関係を小さく纏め、登場人物の行動がやや場当たり的・説明不足な悪戦苦闘が見える(六部作構想らしいが完結は無理だろう)。ヒロインを殺そうとする母親役のファムケ・ヤンセンの存在が示唆する通り、超能力バトルは「X-MEN」っぽく大味になりがちだが、生身格闘の方は健闘している。ギリシャの神々の下で闘う聖闘士が功夫で闘うのは笑う所だが、動きのキレは良く千葉真一ジュニア新田真剣佑の肉体表現は達者(修行や死闘を経て壁に擦り付けられても殴られても顔は綺麗、白いスニーカーもピカピカだが、彼の責ではない)で、今後は新世代の漫画実写化請負人として頑張ってほしい。