ハル

タイラー・レイク 命の奪還2のハルのレビュー・感想・評価

3.9
前作に続いての鑑賞。
内容的にもそのまま前作のエンド後、なので言ってみたら二部作の後編感覚。

またしてもすぐに思ったのが『どうやればこんな撮影が可能になるの?何人か本当に人が死んでいない??』ということ(流石に死ぬわけないが…それくらいのリアリティと迫力を感じられた)
列車のシーンでは殴り合いから人が線路へ転げ落ちているし、長回しで見せている分、臨場感も半端じゃない。
変わらず、このシリーズの良さは戦闘の“LIVE”感。

拳銃を撃つにしても、ポンポン敵が倒れていくのではなく、防弾チョッキに着弾したら他の箇所へ連射する。
そして、火花が飛び散る。
人をひとり戦闘不能にするのがどれだけ大変なのか…一つ一つの所作に意味を持たしているんだ。
体術に置いてもそれは同じで、殴り、倒して終わりではなく息の根を止めるまで何度も打撃を加える。
ナイフなら斬りつける。
監督自身がアクションの振り付け、殺陣のプロフェッショナルという事もあり、戦闘に関する魅せ方は類を見ないほど徹底されていた。

今作は前作以上にタイラーの過去へ踏み込む物語。
その為、全編アクションではなく、大規模なアクションPARTを複数用意している。
メリハリをしっかりつけてきた印象。
ここは前回のようにシームレスで永遠と戦闘が続くスタイルが好きな方と好みの分かれる部分。
どちらも楽しめたけど僕は前作のシチュエーションの方が好きかな。

最後の一対一を経てのラストの会話が実に興味深い。
この感じ…次もありそうだね!
Netflixオリジナルとしてではなく、同系統作品群の中では滅多に見られないレベルのハイクオリティーな出来栄え。
“戦場”がどういうものなのかを疑似体験するにはもってこいの一作。
鑑賞後、僕の目にはクリス・ヘムズワースが“傭兵”にしか見えなくなってしまった。
ハル

ハル