Punisher田中

タイラー・レイク 命の奪還2のPunisher田中のレビュー・感想・評価

3.8
前任務でかろうじて命を取り留めたタイラー・レイクの元に新たな任務が舞い降りる。
それは、刑務所に監禁されている、あるギャングの家族を救出するというものだった...

前作で死んだと思っていたタイラーがなんとか生きていたも、再び地獄のお守り係となってしまう、タイラー・レイクシリーズ2作目。
前作よりもより強く意識された他対1の構図とアクションが素晴らしく、アクションに裏付けされた説得力と常にギリギリの綱渡りをしている様な緊迫感溢れる展開がたまらない。ずっと綱渡りで人生だった。
主演がクリヘムでも胡座をかかずにちゃんとストイックに作品を突き詰めているのを感じられる、特にカーアクションと銃撃戦は1番の見所。
リアリズムとエンタメ性が上手い具合に介在した点についてはかなり良く、自然にスッと入ってくる面白さでクリヘムの体を張ったガンアクションは「ありえねぇだろ...」の部分をクリヘムの鍛え抜かれた体が相対性理論を用いて突如としてフォローに入るので良い。やっぱり筋肉は正義。
個人的にはその舞台を印象づける画も良かった、前作はオレンジ・イエローを象徴的に取り扱っていたが、今作は雪国が舞台ということもあり、ホワイトやブルーを貴重に色彩を組み立てている。
雪が降っていなくとも、この基調色によって舞台が寒いことを感覚的に知らせてくれる。舞台の気温が間反対なだけでかなり新鮮さを味わえた。

ストーリーも前作よりもかなりまとまっていた印象で、各キャラの行動と立場が全く合わずに「あのさぁ...」と思わず心の声が出てしまいそうになるも、ここ最近のネトフリ作品とは一線を画す素晴らしい作品だった。