とみぷー

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのとみぷーのレビュー・感想・評価

3.2
間違いなくこれは『マリオ』の映画である。変にビジュアルを改変する事なく、64ビット時代の名曲に合わせ世界を駆け巡るその姿は我々が操作してきたマリオそのものである。その時点でこの映画は立派なのである。だが、それだけ。一本の映画として観たら文句しか生まれない大味かつ薄味。まずテーマがよく分からない。弟との絆の物語にしたいのか、父親や世間に認められたい個としての物語にしたいのか。もし後者であるならば、なぜマリオが配管工になったのかをもっと丁寧に描くべき。そして配管工の仕事をきっちりとやり遂げろ。ブルックリンで洪水が発生して(ここの描写も稚拙やからマリルリが原因の一端に見えてしまうのも問題)結局それはなあなあで終わり、そこからは弟を救う事のみが物語の軸になっている。そしてラスト。結局マリオはヒーローになりたかったのか、違うやろマリオ。安定した職業よりも自分の夢を目指し、それをやり遂げる事で父親に目に物を見せろよ。なんで世界を救う必要があるねん。ギャグも全部滑ってる。でもクッパのピーチラブソングはちょっとだけ好き。売れてるからおもろい?ふざけんな、だったらこの世で一番美味い食べ物はマクドナルドなんか?とどうでもいい事を考えされられる作品。
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