もやし畑

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのもやし畑のレビュー・感想・評価

4.9
ゲームの完璧な映画化

○あらすじ
あらすじ?タイトルを見ろ!これはぼくらがゲームで遊んできたスーパーマリオブラザーズの映画化だ!!

○感想
話題になっているのは知っていたが、マリオの世界観がここまで綺麗にプロットに落とし込まれているとは思わなかった。

そもそもマリオの世界は不思議で意味がわからない。
キノコで大きくなる?花で火や氷を操る?狸姿で飛ぶ?ダメージを受けたら小さくなる?
突っ込みを入れたらキリがないだろう。

でもそんなことに理由はいらない。何故なら我々が遊んできたゲームのマリオだからだ。
説明いらずで理解できるのは、マリオというコンテンツの強みであり、みんなに愛されプレイされてきたからこそできる芸当だ。

一方で、コンテンツを信頼して無駄な説明は省きつつ、シリーズの世界観、設定を随所に散りばめ、綺麗に一つの物語に仕上げるというのは、簡単にできることではない。これらを成し遂げることができたのは、イルミネーションスタジオのスタッフの力量に他ならない。
ゲームのお約束ごとがきちんと描かれているからこそ、水戸黄門さながら「待ってました」と心も躍るのだ。

また、お馴染みのキャラクター達も何の違和感もなく、生き生きと描かれている。
中でも自分はクッパが印象に残った。怖さ、気持ち悪さ、マヌケ感、がこれでもかと描かれており、最高に笑えた。ピアノシーンは必見である。

深いことは考えず、家族や恋人、友達とみんなでハラハラして、笑って見ることができる。痛快爽快なアニメーション。

映画ってこれで良いのよ。



コンテンツの力で突っ走る映画だから、評論家の評価も高くなかったことは頷ける。でもこれはマリオの映画だ。評論家も万人が楽しめるという別の評価軸を持つべきだと思う。
(そもそも評論家はマリオをしたことないし、世界的にヒットできるほど、みんながマリオに触れたことがあると思っていなかったのだろうけど。)

映画を見た後、見る前よりも元気が出てること間違いなし。捻くれることなく話題に乗っかることをお勧めする。
もやし畑

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