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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのandesのレビュー・感想・評価

3.5
アトラクション映画としては最高峰だと思う。結構リアリティーラインは危なっかしいが、ゲーム的な楽しさがギリギリ上回っている印象を受ける。序盤のニューヨークパートが「映画」として機能しているため、ストーリー的に弱いゲームパートをなんとかカバーしている。
あと、時代設定が80年代というのも成功要因だと思う。レトロゲームの「マリオ」と賛否両論の実写映画にリスペクトを表しつつ、ご機嫌な80sポップスが流れる必然が生まれ、これがゲーム場面との相性が良いのだ。
一方、ストーリーは突っ込みどころは多く、映画としての評価は難しいところもある。ピーチ姫のアイデンティティは放ったらかしだし、冒頭からスターを見せるなど展開に意外性はない。ラストも異世界とブロンクスがつながってるけど、大丈夫なのか。まぁ、ゲームの設定をなんとか、まとめた努力は感じる。
面白くないわけではないが、評論家からの評価が低いのもわかる。そもそも、ゲーム的な「興味の持続」だけで作品を測ると映画評論自体がひっくり返ってしまう。とはいえ、こんな映画もアリなのが、映画というジャンルの懐の深さでもある。
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