いちじく

サイレント・ナイトのいちじくのネタバレレビュー・内容・結末

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

全世界で毒ガスが蔓延。避けられそうもないので政府から安楽死用の薬が配られる。
元同級生達の家族が集まって最後のクリスマスパーティーをする。


コメディとして貫徹できていない。SFドラマとして見ると舞台・心情描写ともに説得力に欠ける。
結局、致死性ガスは環境破壊が原因で「正しく」疑っていたアートだけが生き残ったという結末?終末世界でのヒューマンコメディを謳うならばフラットでシニカルな視点が必要だと思うが、この映画には足りてない。

ホームレスなど、ピルが配られない人々=苦痛から逃れられない人々が存在する事をアートが糾弾するが、自分は死への恐怖からピルを飲まない選択をする。混乱した発言だとは思うが、社会の不平等を子供に指摘させたいだけのようで醒める。

車中の死体はピルを飲んだもので、ガスを吸った死体では無いと思うんだけど父子で何であんなに動揺してたの?
激怒してるのにアートとソフィーを二人きりにさせたり不自然。

ガスを吸ったら胎児まで苦しんで死ぬの?そこは胎児の生命と苦痛を天秤に掛けないで、子のために母一人が苦痛に向き合うかどうかで思い悩んだほうがドラマになったんじゃないか。

終盤になって思い出したように足されたコメディだけど、飲み物の細かい注文にイラつくパパ好きだった。
大仰な音楽で無理やり感情を煽るような演出に反発心が湧く。どういう意図なのかも良くわからず。
キーラ・ナイトレイが険しい顔立ちになってた。
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