鯖ピザ

モスル~ある SWAT 部隊の戦い~の鯖ピザのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

長引く紛争によって荒廃したイラク第2の都市モスル。ある日、21歳の新人警察官カーワはISISの襲撃により叔父を殺されたが、突如現れたSWAT部隊に救出される。その場でSWAT部隊に徴兵されたカーワは、わけもわからないまま"ある任務"を遂行することになる。

いや残酷で最悪な世界。これに尽きる。
叔父さんの死を自分の中で整理する間もなく危険な特殊部隊に放り込まれる。相棒は裏切り者やし、さっきまで話してた仲間はポンポン死んでいく。民間人もあっけなく殺される。裏切り者の相棒をトマホークで殺害。フレンドリーファイアされる。
そりゃカーワもあんな顔なるわ。

登場人物の人間味が素晴らしい。瓦礫が散乱してる部屋やのにゴミはゴミ箱に捨てないと気が済まん隊長。そんだけ几帳面やったから凄腕刑事やったんやろなとか妄想してた。
どう考えてもタバコ吸いすぎな眉毛。見ながら精神的にギリギリなんやろな不安半端ないんやろなと思ってた。あれも長い間会えてなかった自分の家族に会うために、仲間の命も自分の命もかけてたって考えたら納得よ。
登場人物がほんまに生きてたわ。

相棒トマホークのシーンも良かったな。直前の、敵でもないけど味方でもない勢力とのピリピリした交渉も良かったし、言い争ってた全員がプッツンカーワの会心の一撃で静まり返るのも良かった。何が起こったか理解するのに20秒ぐらいかかる感じリアル過ぎるやろ。
あと一瞬やったけど屋内での会敵シーンも良かった。屋内での兵士の多対多をめちゃくちゃリアルに見せてくれたなと。そりゃ暗がりで急に敵と遭遇したら一瞬パニクるやろうし、必然的に2対1とかになるよね。リアルだ(リアルを知らないのであくまでもリアルに感じたよ僕はということで)。

あんな残酷な世界がこの現実にあるんやもんな。怖いわ。ガチで平和にならへんかな全人類全世界。
ほんでどうやってあんなリアルな映像撮るんやろ。凄いわ映画。
鯖ピザ

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