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モスル~ある SWAT 部隊の戦い~のNowLoadingのレビュー・感想・評価

3.5
 一昨日の一本。今年ラスイチ。

 SWATと名乗るチームが出てくる事からアメリカ人かと思ったが、実際には現地イラク人の対イスラム国対応チームのお話。

 戦争映画は数多いが、本作は新たなる戦争、対テロ戦争を描き言わば戦後処理の悪戦苦闘を物語っている。彼らは国を踏みにじったアメリカを嫌悪している。しかしそれ以上に自国を蹂躙せんとするISIS(映画内の「ダーウィッシュ」)を絶対殺戮するマンとなって都市モスルへとたどり着く。

 余所者同士がその国々でワチャワチャすることのキツさ、しわ寄せの辛さが本作のポイントというか、強みになっていて例えばフランスでドイツとアメリカが戦うとか満州で日本とドイツが戦うとかは幾らでもあるが、じゃあその現地の人々の苦しみは何なのよというところがとてもフォーカスされているのが良い。

 SWATチームも敵を排除した後に礼拝の所作を行っているところから如何にして敵がヤバいのかというところか。まぁ同じ教徒で殺し合いするのはよくあることなのでそこまでピックアップすることもないか。

 末期の日本軍並の味方の少なさ、弾薬の少なさ、そして容赦無い死が纏わりつく見ていて日本の戦争映画を見ているような心がキュッとなる一本。主人公の若き警官が戦場で戦士になる生き様もカックイイ。
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