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リコリス・ピザのmegurosのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
4.0
1973年の夏、ハリウッド郊外のサンフェルナンドバレーを舞台にしたPTA版ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド。「アメリカングラフィティ」「リッジモントハイ」さらにはPTA自身の「マグノリア」のような群像劇によって、当時の雰囲気がありありと甦える。

主軸になるのはHAIM末娘のアラナ・ハイム演じるアラナと、フィリップ・シーモア・ホフマンの遺子であるクーパー・ホフマンの歳の差シーソーゲーム(どちらも映画は初出演)。他にも監督の知り合い等で役者陣は固められているそうだ。スピルバーグの娘も登場。

個人的に一番好きだったのは、タレントエージェントMary Gradyとの面接シーン。Harriet Sansom Harrisの演技が秀逸で、アラナのことを「肝が据わった女だね」と評してからの展開は傑作。次点はブラッドリー・クーパーだが、トレイラー等にあったカットは本編にはないようでもっと見たかった。

Skyler Gismond演じるユダヤ系無神論者のランスに対して、「あんたのペニスはどんな形なのよ?」とアラナがキレ倒す場面も笑えた。
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