見るべきものを私はすべて見たか
「チェコで暮らしていた子どもの頃、名案を思いついたの。最後から2曲目が終わったら、映画館を出てしまうの。そしたら映画は永遠に続くでしょう?」
「これは最後から2番目の歌、私たちがそうさせない限り最後の歌にはならないの」
鬱映画の代表作と言われるダンサー・イン・ザ・ダーク
あらすじだけ少し知っていたことや、ドキュメンタリー風の独特のカメラワークもあるかもしれないけど、映画館でビルがお金を盗む前くらい(約1時間)で気持ち悪くなってトイレに駆け込んで嘔吐
その後の展開を想像してしんどくなって、個室で映画を観に戻ろうか真剣に悩んだ私です
実は監督はラストシーンをジーンの手術が失敗したのを知ってから死ぬ、というふうにしようとしてたらしいと知って、そっちのラストのほうが良くない?と思った
せめてジーンの手術が成功したことを出さずに、セルマの絞首刑が行われていればより救いようのない物語にも出来たはず。どうしても希望を求める人は手術は成功しセルマの希望通りとなった、ある意味ハッピーエンドの物語にすることもできたと思う
でも、それだと希望だと解釈する観客が生まれてしまうからこの終わり方だったのかな
最後固定カメラ(ここまでずっと手持ちカメラ風)でティルトアップされるのが、セルマにとっての最後から2番目の曲ってことだと解釈
実は好意的な人に囲まれていた主人公、しかしキャシーやジェフの助けを受け取ることができない
しんどいときに素直に助けを求められない私からすると色々と思うものがある
どうしても無理な人は「最後から2番目の曲」で席を立ってしまえば、きっとトラウマにはなりません笑
色々なサイトのレビューを読んだけどなんだかしっくりこないので、誰かとすり合わせや考察をしたい