ひろるーく

偽りのないhappy endのひろるーくのレビュー・感想・評価

偽りのないhappy end(2020年製作の映画)
3.6
20011年の『ヒミズ』以降の園子温監督の助監督を務め続けた松尾大輔監督の劇場映画第1回監督作品。ドラマでは『東京バンパイアホテル(2017)』で監督をしている(総監督は園子温)。

鳴海唯演じる姉エイミと河合優実演じる妹ユウ。
滋賀県の琵琶湖近くの出身の姉妹。
エイミは中学卒業と同時に東京に行っている。
ユウは地元で母親と暮らしているが、その母親が亡くなる「時」から物語が始まる。

東京から葬式に来たエイミ。
母親を亡くした後、ユウが心配で東京に出てこないかと話す。ユウはエイミに滋賀に帰ってこないの?と話す。

2年後。母親の3回忌。エイミは法事に来ない。ユウは一人で法事に出席。

そして、ユウは急に東京にやってくる。エイミとの同居生活が始まる。

エイミの誕生日。ユウと外で誕生祝いをする約束をしたが、待ち合わせの店にユウは来ない。

ユウが消えた。行方不明になる。

エイミはあちこちに電話をかけ探すが、見つからない。警察に不明者届を出す。

町の掲示板に行方不明者としてユウの張り紙が貼られる。
そして、同じ掲示板にミヅキという女性の張り紙がある。その掲示板でエイミはミヅキの姉ヒヨリ(仲万美)と知り合う。

つまり、二人の姉が滋賀県の琵琶湖の近くで、二人の行方不明の妹を探すことになる。

という物語である。

エイミはケータイを持っていない。なぜケータイを持たないのか。
エイミはなぜ、故郷を離れ東京に出たのか。
そして、二人の妹が同じ場所、琵琶湖近くの風俗店にいたという情報。
などが重なって、サスペンス要素の高い作品になっています。

河合優実は相変わらず素晴らしい存在感で、今回の役も完璧にこなしていました。素晴らしいと思います。
そして朝ドラの『なつぞら』やDisney+でのドラマ『すべて忘れてしまうから(めちゃくちゃ面白かった!)』などでも注目の鳴海唯。どんどんきれいになっている女優さんですね。
ですが、この映画での鳴海唯の役はちょっと難しかったのかなと思います。感情表現が前に出すぎてて、ちょっと疲れるかな、と感じました。もちろん私感です。

映画設定は面白いですし、台詞を通しての人物表現もいいなと思いました。でも途中までの期待感がどんどん薄まっていく感じは否めません。
ちょっと飽きましたね。
それは鳴海唯の演技だったり、編集でのカットの雑な感じ、物語を急ぎすぎる脚本などが原因なのかなと思いました。

最後まで集中力が続かなかった。
まだまだ不勉強な僕ですが、そんな感想です。もう少し河合優実を観たかったという思いもありますし。

松尾大輔監督作品は今後も見続けると思います。
今回は次回に期待を込めて、ほぼほぼ平均的な点数にしました。


それにしてもなぜケータイを持たないかの背景とラストのギミック。
ちょっとなんだかなーと感じました。
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