友二朗

ゴッドファーザーPART IIIの友二朗のレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
4.6
「家族を愛してる」

第12回部室上映会にて。

さらばマイケル。
さらば赫々たる思い出。
そしてさらば、ゴッドファーザー。

個人的に三部作の中で間違いなく最高傑作。前二作に対するアンサー含め、全ての懺悔と贖罪、ただ1人の苦悩する人間マイケルに目が離せなかった。

妻と子供たちとの平穏を。
ただそれだけが欲しかった。
そのために命を懸けて闘ってきた。
人を殺し、殺させてきた。

移り行く時代を闘い抜いた彼が得たものとは。そして失ったものとは。人生は救われたのか。

ラストには黙って泣くしかできなかった。

終わりを直感で感じさせる畳みかけのあの言いようのない寂しさと美しさ。一生忘れられないシーンになるだろう。

偉大な作品でした。

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皆良い歳の取り方をした。
映画を3本観ただけなのに自分がもう1人の人生を生きたくらいの歴史を感じる。何もかもが変わっていってしまうこの哀しさ。

ケイとシチリアを巡るシーンが良すぎる。ほんとにほんとに綺麗だった。こうも違う世界に生きているのに何故こんなにもマイケルに親しみを抱けて、愛したくなるのだろう。

車乗ろうとして花束みたいなの渡された時心臓止まるかと思った。ほんま性格悪いあのシーン。誰か分かる?これ。

映画観るとき、「髭剃るシーン」と「一瞬でも運転中よそ見するシーン」にまじで緊張する。そのシーン終わっただけでドッと疲れる。

シチリアの民謡でアポロニアの記憶蘇るのにグッときた。ちゃんと愛しとったんやな。

アポロニア、メアリー、ケイ。
ラスト、マイケルが愛した3人の女性と踊るダイジェストには心底涙した。

1億ドルの寄付受け取った後に訳の分からん身の上話で6億ドル欲しがる大司教。シンプルにきもい。

前半のヴィンセントがやたらうるさい。
「考えを言葉にするな」
マイケルが代弁してくれた。

トムの息子トムに似過ぎやろ。
アンドリューやっけ。

フレドの一件はずっと重い。
自分がアンソニーやったらきつい。

シリーズ通して「No!」のオンパレード。
でもよく考えたら人生なんて"嫌だ"の連続でしかない。

ヴィンセントとメアリーの関係を利用してアルトベロの懐探るの素直に感心した。頭良いとか、利口とかそういう話じゃなくて目の前にある事実に感情以外で理解できる人なんやなと。言葉変えたら非常やけど。

これはたぶん何回も見る度に味が出るシリーズ。本当に観て良かった。

読んでくれてありがとう。

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「マイケルどこへ?」
「台所でトニーの歌を」


「息子を守るために着いてきた」

「親父は"財団"など
 施しは手から手で渡した」

「友情と金は水と油だ」

「祈りの力で7億ドルの穴埋めができたら」
大司教きもっ!

「私にはもう欲はない
 親父さんは話の分かる男だった」
アルトベロきもっ!

「敵を憎むな 判断が鈍る」

「金融は銃だ
 いつ引き金を引くか それが政治だ」

「魂を救う時間はあるよ」
「私の罪は神の救いを超えています」

「人を殺し 人を殺させました」

「這い上がりの人生だった
 "上には綺麗な世界がある"と
 でも登れば登るほどに汚かった
 どこまで続くのか」

「健康に乾杯 そして死に」

「この部屋で過ごした 君を想って」
「でも結婚した」
「君を想って」

「妻や子供を守るため見過ごせなかった
 そしてその君も失った
 何のための闘いだったのか..」

「さようなら 友よ
 見て欲しかった
 俺が夢に近づくのを」

「人に恐れられ 君に愛された」

「俺と君は違う世界で生きる
 君とは今夜限りだ」

「家族を愛してる」
友二朗

友二朗