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ゴッドファーザーPART IIIのCANACOのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

2の16年後に製作された作品。正確には前二部作に対する後日談という位置付けで、三部作ではないらしい。

推定で1が26歳、2で39歳だったマイケルが60歳に。あれから21年経ったマイケルは、ずっと目指してきた合法的なビジネスを本業にするべく、バチカンに接近する。ヴィトー・コルレオーネ財団はバチカンに多額の寄付を行い、娘のメアリーを理事長にする。ギルディ大司教と距離が縮まった財団はバチカンと関係の深い投資会社の株を取得、その会社の経営権を獲ったことでいよいよ合法的ビジネスの経営を始めようとしていた。息子のアンソニーはマフィアには関わらず、歌手としての道を歩むことを決意していた。
ある日、死んだ兄・ソニーの息子のヴィンセントが、彼のボス・ザザとソリが合わず、マイケルに仲介を求める。ヴィンセントは父親譲りの血の気の多いタイプゆえに“火種”が生まれやすい。そんなヴィンセントの気質を心配しつつ、いったん引き受けるマイケル。しかし、そのヴィンセントにメアリーが恋をしてしまう。さらにある人物の陰謀により、マイケルの描いた未来は暗礁に乗り上げていく。

クライマックスで衝撃を受ける展開は1〜3共通。 変わらずマイケルは求め続け、失い続ける。16年後に作られた作品としては、着地点が悲しく、なぜわざわざ作ったのかという思いはよぎる。3はマイケルとケイの夫婦の物語ととらえることもでき、二人の絆を感じるエピソードもある。だけど圧倒的な悲劇で、マフィアの物語とはいえ、家族を愛し、非合法ビジネスから抜け出す努力をしていた人物の最後としては辛い。

女優としてのキャリアがほとんどなかった娘のソフィア・コッポラをキャスティングしたことで、公開直後に「身内びいき」と大バッシングを受けたらしいけど、特に違和感なく見られた。事情をよく知らないマフィアの娘という役柄なので合っていたと思う。そもそもはウィノナ・ライダーにオファーしていた役だったが、辞退したからソフィアにしたらしい。
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