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ゴッドファーザーPART IIIのNaoMaruのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
4.0
フランシス・F・コッポラ監督作品

パート3はシリーズ最終章で副題に『マイケル・コルレオーネの最期』とある。最期とは意味深長にとらえたい。そもそも本シリーズは“マイケルの生涯“と言い替えてもおかしくない。そして本作ではマイケルが裏社会から離脱し、家族との幸福なときを取り戻そうと、残りの人生をかけた生き様でもある。

マイケルはグレーヘアで迫力も和らぎ、子供(兄妹)の幸せを何よりも考えていた。とくに愛娘メアリー(ソフィア・コッポラ)は彼の溺愛をうけてそだつ。マイケルの甥(兄ソニーの長男)ビンセント(アンディ・ガルシア)は、彼を慕って裏社会へ身を投じてゆく。ふたりの恋愛模様も気になるところ。

本作はマフィアとバチカンとの関係も見逃せない。両者は遠い存在なのかと思いきや、資本主義社会では資金を通していとも簡単に結びつく。本作最大の見どころは、ラストの劇中オペラとそこで殺し屋が暗躍する大スペクタルにある。最終章に相応しいフィナーレであり、マイケルの総決算として突きつけられた。


◇あとがき
マイケルの愛娘メアリーを演じたのは、のちに映画監督になるソフィア・コッポラ。初々しくて女優として羽ばたく可能性もあったのではないのかな。
マイケルへの報復は最後までやまなかったわけなんや。特別な人生を送っても、平穏な人生がいかに素敵なものであるかを教えてもらえました。
ottimo(オッティーモ)!

「俺の人生は這い上がりの人生だった。『上にはきれいな世界がある』と信じたが、上に登れば登るほど汚れていた」
by マイケル・コルレオーネ
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