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ゴッドファーザーPART IIIのmanaのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
4.6
はじめは一見コルレオーネ家という一般からかけ離れているようなマフィアンコミュニティの苦悩映画かと思ってましたが、本作の本質は愛とビジネスの両立の難しさにあった。ゴッドファーザーが愛される理由として一般人でも同じ人生を歩んでいるような共感得られる映画だからなのだと思った。愛とビジネスの両立をしている大人ってめちゃくちゃ凄いのではないでしょうか。幸せを得るために時には幸せを捨てたり何かを犠牲にしたり妥協したりする。本作は、マフィアンコミュニティのような一般からはかけ離れた題材を取り扱っている反面で、誰にでもありそうな普遍的なテーマを扱っている点がとても面白かった。

大雑把にIが愛情、IIがビジネスだとしたら、Ⅲは愛情とビジネスのどちらの要素も大きかった。だからこそ上手くいかないのです。

ⅢではⅡの孤独だったマイケルが家族と向き合おうとする。
これまでの家族を守るための「強さ」はあまりにも強すぎた故、兄弟を殺し妻に恐れられ結果的に孤独になったマイケル。家族と向き合うため、「強さ」から足を洗おうとするマイケルは、結果的に自らが得た「強さ」の代償によって最愛の娘が殺される。3作のなかでも「ビジネスか愛か」みたいなテーマが本当に強くてシビアでした。

3作に共通する「愛のテーマ」が流れるシーンは本当に愛のテーマすぎて感動する。特にⅢの息子が演奏するシーンでマイケルが涙するシーンはビトーの温かさを思い出す🥲

「シチリア人が永遠の幸せを願う時
      それは永遠の命を意味する 
        シチリア人はそれを忘れない」
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