「上に行けば、綺麗な世界が待っていると思った」
「敵を憎むな、判断が鈍る」
壮大なオペラ。オペラは、劇を見ず、ボックスを見る。
アルトベロを、「眠れゴッドファーザー」と。
年月と共に悪に染まる、コンスタンツァ。
血の気の多い、ソニーの妾腹の子、ビンセントの若さ。
もう、出来ないと。
皆に愛されたトマシーニの
遺骸の前で呟くマイケル。
カバレリア・ルスティカーナ。
息子の奏でる、ギター。
アンブロシアーノ、コングロマリット、
ボルジアだ。まるで!と。
そして、ラスト。絞り切ったマイケルの、シリーズ唯一の慟哭。
そして最期。
憶ひ出す、幸福な日々。引きのシーンから、小さな犬が看取るなか、椅子からどかっと。
まあ、ヘリによるザザとアルトベロの襲撃はやり過ぎなのと、例のアノ女性の演技力が評価がイマイチの原因だと思われるが。
シチリア島という、哀しい悲しい歴史を持つ「ファミリー」の話。
果てしなく広がる欲望は、時としてその「かたち」が本人からも隠れる。分からなくなる。
何処かで止どめ、制限を設けないなら、必ず悲劇を齎す。