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ゴッドファーザーPART IIIのTのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
4.5
「上に行けば、綺麗な世界が待っていると思った」

「敵を憎むな、判断が鈍る」

壮大なオペラ。オペラは、劇を見ず、ボックスを見る。

アルトベロを、「眠れゴッドファーザー」と。
年月と共に悪に染まる、コンスタンツァ。

血の気の多い、ソニーの妾腹の子、ビンセントの若さ。

もう、出来ないと。
皆に愛されたトマシーニの
遺骸の前で呟くマイケル。

カバレリア・ルスティカーナ。
息子の奏でる、ギター。

アンブロシアーノ、コングロマリット、
ボルジアだ。まるで!と。

そして、ラスト。絞り切ったマイケルの、シリーズ唯一の慟哭。

そして最期。
憶ひ出す、幸福な日々。引きのシーンから、小さな犬が看取るなか、椅子からどかっと。

まあ、ヘリによるザザとアルトベロの襲撃はやり過ぎなのと、例のアノ女性の演技力が評価がイマイチの原因だと思われるが。
シチリア島という、哀しい悲しい歴史を持つ「ファミリー」の話。

果てしなく広がる欲望は、時としてその「かたち」が本人からも隠れる。分からなくなる。
何処かで止どめ、制限を設けないなら、必ず悲劇を齎す。
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