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もうひとりのトムのlpのレビュー・感想・評価

もうひとりのトム(2021年製作の映画)
3.5
東京国際映画祭にて鑑賞。

メキシコから『もうひとりのトム』。

ADHDの息子(トム)を抱えるシングルマザーが、貧困による生活苦とトムの治療方針を巡る児童福祉局との対立で、次第に追い詰められていく。

主人公を容赦なく追い込みつつ、息子の一言で空気を和ませる緩急のあるストーリーテリングがお見事。自然と映画に惹き付けられていく。
ただ、ラストに向けての話の転がし方に、個人的には少し違和感があり、良作だと感じながらも強くは刺さらなかった。惜しい。

しかし、ロドリゴ・プラ監督が前回TIFFに参加した際の『モンスター・ウィズ・サウザン・ヘッズ』は、当時鑑賞して全く印象に残らなかったので、同作に比べれば今作の方が普通に好きだし、受賞の可能性もありそう。
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