kyoko

もうひとりのトムのkyokoのレビュー・感想・評価

もうひとりのトム(2021年製作の映画)
3.7
ADHDの息子を育てるシングルマザー(体型がザ・メキシカン)。
夜更けまで息子をひとり留守番させていた家に男を連れ込み激しいファック。うっかり「若くてろくでもない母親」のイメージにミスリードされそうになったのと同様に、投薬治療に副作用の疑念を抱き、独断で服薬をやめてしまったことから起こる周囲との軋轢の要因には、彼女を「貧困のシングルマザー」のステレオタイプに当てはめた先入観も絶対にあるはず。

彼女が人の話をあまり聞かない直感タイプであることは確かだけども。
息子に必要なのは薬でもなければキャンプでもなく、息子との約束を果たすこと。
この直感は母親でしか持ちえない。

ストレス解消法はセックスで、歌が下手で、肉体労働で昇給するくらい真面目に働く、どんな息子でも愛してやまない、彼女は最高の母親だった(元夫のスレンダーな彼女から借りた小っさいビキニにも果敢に挑むよ)。
そこで終わるの、な感じの静かなラストには、「まあこれからも大変だと思いますけど、どうぞよろしく」みたいなふたりの会話が聞こえてきそう。


父親が約束守れるのかが超不安。
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