ジム(ビング・クロスビー)は相棒テッド(フレッド・アステア)に婚約者を奪われ、ニューヨークからコネチカットの田舎に移る。そこで新しい相棒リンダ(マージョリー・レイノルズ)と祝日だけショーを開催するホテルを始める。これが大成功して2人は惹かれ合うようになるが、そこにテッドがやって来てリンダとコンビを組もうとする。
監督は「コンチネンタル」「トップ・ハット」のマーク・サンドリッチ。
戦中プロパガンダを感じさせつつも、アメリカの1年を楽しく味わえるミュージカルだ。リンカーンの誕生日とか、アメリカの祝日を知ることができたりもする。
冒頭、ビング・クロスビーの歌とフレッド・アステアのダンスの対決からしてとっても楽しい。
アステアが珍しく憎まれ役なんだけど、ダンスは超絶。泥酔設定のダンスは巧みすぎるし、爆竹タップも鮮烈だった。
ワシントンの誕生日の仮装は池上彰にしか見えなかったけど。笑
ただ、この映画の一番の功績は “ホワイト・クリスマス” を世の中に披露したことだろう。
80年経った今、すっかりクリスマスの定番曲になっているこの曲を歌うビング・クロスビーが最高だ。
劇中はアステアのダンスの引き立て役になっちゃうクロスビーの “またかよ” って顔の演技も良かったし、“直感的に追い出したい気分だ” ってセリフはめちゃくちゃ笑えた。
一方で、黒塗りに手袋で、いかにも “白人が黒人を解放してやった” っていうパフォーマンスはいただけかったし、黒人メイドに主体性のない女性という設定は今では間違いなくアウトだ。