Omizu

母の聖戦/市民のOmizuのレビュー・感想・評価

母の聖戦/市民(2021年製作の映画)
3.7
【第74回カンヌ映画祭 ある視点部門勇気賞】
メキシコのテオドラ・ミハイ監督長編デビュー作。カンヌ映画祭でプレミアされ、東京国際映画祭では特別審査員賞を受賞した。メキシコ・アカデミー賞であるアリエル賞では作品賞など全9部門にノミネートされ、主演女優賞を受賞した。

マジでメキシコはカオスすぎる。アメリカに逃げたくなる気持ちが分かる。娘を誘拐された母の闘いを迫力ある映像でみせている。

デビュー作とは思えない堂々と構えた演出が素晴らしい。当初はドキュメンタリーとして制作されていたというが、まさにリアリティあふれるドキュメンタリックなタッチが際立つ。

警察には相手にされず、犯罪組織から脅しを受ける。それでも母は屈しない。秘密裏に軍と協力して見つけ出そうとする。

最後のあの表情はどういうことなのか、意見が分かれそう。

ただ、あまりにも展開がスローなのが気になる。テンポが悪い。せめて二時間以内におさめるべきだったと思う。
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