【第74回カンヌ映画祭 ある視点部門勇気賞】
メキシコのテオドラ・ミハイ監督長編デビュー作。カンヌ映画祭でプレミアされ、東京国際映画祭では特別審査員賞を受賞した。メキシコ・アカデミー賞であるアリエル賞では作品賞など全9部門にノミネートされ、主演女優賞を受賞した。
マジでメキシコはカオスすぎる。アメリカに逃げたくなる気持ちが分かる。娘を誘拐された母の闘いを迫力ある映像でみせている。
デビュー作とは思えない堂々と構えた演出が素晴らしい。当初はドキュメンタリーとして制作されていたというが、まさにリアリティあふれるドキュメンタリックなタッチが際立つ。
警察には相手にされず、犯罪組織から脅しを受ける。それでも母は屈しない。秘密裏に軍と協力して見つけ出そうとする。
最後のあの表情はどういうことなのか、意見が分かれそう。
ただ、あまりにも展開がスローなのが気になる。テンポが悪い。せめて二時間以内におさめるべきだったと思う。