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マイスモールランドのniのレビュー・感想・評価

マイスモールランド(2022年製作の映画)
5.0
ドキュメンタリーのようなリアルさ。ストーリーも、リアル。おかげでより身近なこととして捉えることができました。
クルド人について、日本の難民の受け入れ体制について知るのにとても良い映画だと思う。
やっぱり日本の移民の受け入れ態勢は見直すべきだと感じた。いきなりドイツのように沢山の移民を受け入れることは出来ないとしても、やっぱり日本は難民を受け入れ無さすぎ。受け入れ人数はドイツの1000分の1以下、認定割合は0.5パーセント以下。。政治や法律のせいだけではなくて、“日本人”の意識が大きな一因だと思う。私は、国際社会の一員として生きるのなら、弱者を助けるということは義務というのはおかしいけれど、当たり前のことだと思う。欧米では寄付ということが浸透していて、よくセレブも寄付活動をしているけれど、日本じゃあまり見かけないし(私が日本の芸能界に疎いのもあるかもしれないが)、根本的な考えの違いみたいなものがある気がする。欧米になれと言いたい訳では無いけれど、そこは見習うべき姿勢な気がする。なんでこの差が生まれるのか、私は結構宗教が関係していると思っていて、やっぱりキリスト教の教えって、本当に一言でまとめると、弱い者を助けろということが強いと思ってて。そんな考えが浸透しているかしていないかが、この違いをもたらしているんじゃないかなと思う。だからといって日本でキリスト教が広まるべきっていうのはそれはそれで違うと思うし、(こんなことを書いておきながら私もクリスチャンではない)だからどうしたらこの“日本人にある意識”が変えられるのか、私も分からないけど、ある程度は学校教育て変えていけるのかな、とは思う。もちろん欧米でも難民の受け入れに反対している人だって多くいるのだけど、それと同時にやっぱり受け入れようという人も多いのではないかな。話が逸れてしまったけど、難民の受入れ数と、入管等の対応は絶対に見直されるべき。少子高齢化が進んできている日本では、若い世代の人口が足りないし、それを補うのにも難民の受け入れという選択は良いものでもあると思うのだけど…
日本に生まれるということは、世界全体を見た時に、恵まれていると言えると思います。今のところ、紛争や戦争、食糧不足等自分ではどうしようもできない理由で命を脅かされることはほとんどないでしょう。たまたま日本に生まれて日本で育って、日本国籍を持っているかもしれないけど、生まれる場所は選べないから、私だって、あなただってひょっとしたら紛争地域に生まれて、どこか外国へ逃げなければ死ぬかもしれない状況にあるかもしれないし、誰もどこに生まれるかを選べないことを忘れてはいけないと思います。

NHKにてドラマ版を鑑賞。どうやら映画とは細かい部分が異なるようなので、映画も観にいきたい。
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