嵐莉菜さんよく演じきりました。
そして家族が本当の家族っていうのもびっくりです。
クルド人という民族。僕も知らなかった。
国を持たない民族と言われる彼らが日本という閉鎖的な島国で生きていくのは大変だと思う。
この子達を救うために、僕のそばにいれば
お金をあげるしかできないかもしれない。
何もできないけど知って、理解しておくことはとても重要な気がする。
この話は今日も世界の、ほんと近くの場所で起きているかもしれない。
日本という国に生まれ、島国で閉鎖的。
そんな国で育ったサーリャは日本人として、
でも家に帰れば周りには同じ国の仲間がいてクルド人として育った。
どちらのアイデンティティも彼女の要素なのに、どちらも大切にしていいはずなのにそれは簡単には許されない。
二つの間で揺れ動く中でまだそれが許されていた日々からあたりまえが失われ、
揺らぎ始める現実。
その中でもただ生きるんじゃない。
強く、逞しく生きようと必死。
生きることは難しいことでもあり、
辛いことでもあり、美しいことでもある。
僕に何かをしてあげられることはないのかもしれない。
そのことを考えると自分の心臓の音が聞こえてくるほどつらくなってくる。
でも、その辛いと思う感情を持つことすら
哀れみになると思うからより辛い。
こんなにも強く、美しく生きる人への哀れみなんて間違っている気がするから。
彼女は美しい。そしてみんな優しい。