荒野の狼

マイスモールランドの荒野の狼のレビュー・感想・評価

マイスモールランド(2022年製作の映画)
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自宅にすでに二匹の猫がいるからと、逃げ迷い込んできた子猫を里親が見つかるまで預かって欲しいと頼まれたことがある。
私はイヌもネコも好きではないから、そういう生き物は即役所に頼んで処分してもらう事にしている。見れば(見てしまえば)野良猫(地域猫)は可愛いので、捕獲されるのは辛いという気持ちはわからないでもないが、結局「見れば、そうなる(いがらしみきお)」見なけりゃ牛の肉だって食える。そう諭してもペット好きにはこれが通じない。それを露にしようものなら私が嫌われる。
クルドの可愛い姐さんに絆(ほだ)されて、移民問題をなんとかしたいという気持ちは、これもわからないではない。しかし、国に帰れば殺されると言われた場合、これを見捨てれば私が嫌われる。そういうところに追い込む映画である。いやらしいと言ったらないのである。好きなペットの面倒を見ることは、それ以外無数の野良猫への冷淡ということが、全然わかっていない。それを踏まえたうえで縁あったイヌネコを大事にしてやってください。飼える人が飼えばいい。私は人(生き物)に対して冷たい。その代わり世間が私に薄情であっても、一向に構わない。
内容が実際の難民の状況説明以上の作品では無い。だから、どんなお話であろうが、ドラマとしての完成度は極めて低い。いやむしろ、こんなシロモノは映画と言うよりその制作意図が悪行そのものである。と、私は思う。
荒野の狼

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