よよよん

ASU:日の出のよよよんのレビュー・感想・評価

ASU:日の出(2021年製作の映画)
3.0
演奏家の妻である妊婦が癌を発症していることがわかり、そこから子供を産むのか、治療をするか、その逡巡の合間に仏教の説話である「月のウサギ」の話が大きな影響を持って書かれる不思議なお話。
インドの上流階級の話なのかと思っていたので、仏教っておかしくないか?と思っていたら、スリランカの映画だった。スリランカは人口の約70%が仏教徒なんだそうで納得。日本の仏教とは違うところもあるだろうが、「月のウサギ」の寓話は日本でも知られてるので、違和感はない。
テーブルの横、ソファの正面、ベットの前、庭などのロケーションで演奏したり、ご飯を食べたり、対峙したり、考え事をしたりという行動をほぼ固定カメラで映していく不思議なカメラワークで、経過を淡々と追っていく。家族間や治療者と患者間の葛藤描写はあまりなく、個人が内面に従って決定していく点も非常に不思議。スリランカってそういう宗教観なのだろうか?

もっと深掘りしたレビューはこちらで
https://eiga.tottoco.tokyo/2021/11/08/asu/