東京フィルメックス上映作品①
いわゆるイスラエル・パレスチナ問題を根底に、閉鎖された村で起こる悲喜こもごもを描いたイスラエル・フランス合作の人間ドラマ。
弟の結婚式に出席するためにパレスチナの田舎村に戻ってきたサミと家族。
しかし村がイスラエル兵によって隔離され、村から出られなくなってしまう。
サミが表は都会で大手企業に就職できた成功者で外見はなかなかのイケおじなのに、中身はなかなかのクソ野郎。
しかし閉鎖された村で過ごすうちに、夫婦関係や故郷の友人関係、家族関係を見つめ直すことになっていく。
重苦しい映画かと思いきや、序盤の鳩飛ばない問題や、手榴弾のくだりなどシュールなコメディ感もあり。
でもアベドの話とか、不法労働者の問題はやはり切なくなってくる。
特に後半のアベドの不幸か加減には涙(꒦ິ⌑꒦ີ)
あの車内でSIA(だよね?)をかけてノリノリになってる時とか、サミと酒を酌み交わしたことが彼にとって救いだったら良いな。
何故隔離されたのか…などが曖昧なままだったけど、この映画の主眼はそこではなく「閉鎖的な状況での人々の動きと人間関係の変化」を描きたかったのだろう。